すべては沖縄から始まった~有史前の日本列島で何が起こったか エピソード0
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、昨日一月一日(水)のNHK『ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 新春「沖縄」スペシャル』をご覧になった方も多いと思います。
ワタシにとってはある意味衝撃でした。
何故なら近々このブログでやろうとしていたことをやられてしまったから(笑)。
実はこの『すべては沖縄から始まった~有史前の日本列島で何が起こったか』のシリーズは、もう少し先、ひと月後ぐらいから始めようとノンビリ構えていたのですが。
しかしこの番組の内容からは、とても偶然とは思えない運命(笑)を感じてしまいました。
沖縄の神様から「早くやれ」と言われているようで…(笑)。
というわけで急遽、予定を大幅に繰り上げて今回から始めていきたいと思います。
番組内のブラタモリのテーマは「沖縄の神髄は日の出にあり」。
まずモノレールに乗って「浦添ようどれ」という13世紀の「英祖王」の陵墓へ。
英祖王は「てだこ(てぃだこ)」つまり「太陽の子」と呼ばれ、それは”母親のお腹に「太陽」が入って生まれた”という伝説によると番組内で説明されてました。
つまり「太陽神の子」であると。
この伝説はアメノヒボコの「日光感精説話」と全く同じ*1です。
浦添ようどれでは「暗い門」を通って、「冬至の太陽を拝む場所」に出ます。
そこから冬至の方向に、神の島・久高島が見えます。
つまり冬至の朝、そこで久高島から昇る日の出の太陽を拝むという儀式が行われていた。
そしてその太陽は、夜の間、地下深くの暗いトンネルを通って、朝、久高島から出ると信じられていたのです。
これぞまさに「死と再生」の信仰における「太陽信仰」。
以前当ブログの『秦氏の謎 いつ、どこから来たのか (4) 太陽信仰と長江文明 』でやや詳しく述べた長江文明における太陽信仰と、その「死と再生」の循環の信仰と同じものです。
タモリさん一行はさらに船に乗って久高島へ。
ここではかつて神女たちによって12年に一度おこなわれていた祭り「イザイホー」の行われていた場所を訪れています。
イザイホーという祭りも非常に興味深い点が多々あるのですが、これについての詳しい検証はまたいずれしたいと思います。
番組ではそのイザイホーの祭場に佇む小屋でイラブー(ウミヘビ)の燻製を作っていたことを紹介していました。
イラブーは以前は「ノロ」と呼ばれる高位の巫女しか獲ることが許されていなかった神聖な生き物。
そういえば、遠く離れた出雲でも、初冬の頃浜辺に打ち上げられたウミヘビを「竜宮の使い」として崇め、各神社では「竜蛇さま」と呼んで神前に奉納していたといいます。
出雲大社や佐田神社の「神在祭(かみありまつり)」も、この「竜蛇さま」を神前に奉納してはじめて行われます。*2
なかなか興味深い事実です。
イロイロと面白い事実が昨日の番組では紹介されていましたが、今回は特に検証は行わずこれで終わらせていただきます。
エピソード0なので(笑)。
今後、このシリーズでは太古の沖縄(琉球)が日本列島にいかに関わっていたか、いかに日本列島全体の文化・信仰に影響を与えていたか、についてゆっくりと(笑)述べていきたいと思っておりマス。
秦氏と匹敵する(と個人的には思ってます)謎の古代氏族なんかも登場させる予定でおりマス。
どうぞお見知りおきのほど、よろしくお願いいたします。
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*1:当ブログ『秦氏の謎 いつ、どこから来たのか(5) 秦氏と太陽信仰』をご参照下さい